「国内では、これ以上パワーの高いものは手に入らないと思ったので、eBayを使って、海外から買いあさりました。」

「『eBay』と言いますと?」と町会長。

「当時、アマゾンは、まだ、なかったので、『eBay』が世界最大のショッピングサイトでした。」

「なるほど。国内のパワーストーンよりパワーが高い物が手に入ったのですか」と町会長。

「おっしゃる通りです。eBayはアマゾンと違い、Yahoo!ショッピングに似ていて、誰でも簡単に物が売れるので、パワーストーンを売ろうとする人は世界中にいました。」

「それでは、足の違和感が取れるようなものが手に入ったのですね」と町会長。

「それが、世界中探しても、これ以上のものは手に入らないというところまで行ったのですが、足の違和感は治りませんでした。」

「パワーストーンにも限界があるのですね」と町会長。

「そうなんですよ。」

「それで、ピラミッドを作るようになったのですか」と町会長。

「2004年2月の半ば頃だったと思うのですが、英会話スクールのすぐ近くにある八十二銀行の支店に行くことがありました。壁に、葉書大の水彩画が4枚入った6号ぐらいの額が数枚、壁に飾ってあったのです。どの絵を見ても好みで、特に3枚ほど気に入ったものがありました。近くにいた行員に『この絵は1枚いくらくらいするのですか』と聞いてみました。」

「銀行で絵を売っていたのですか」と町会長。

「行員は、『売り物ではないみたいなのですが、欲しいという人もいて、売る場合もあるようなので、よろしければ、お電話を教えて頂ければ、画家の方から連絡させて頂きますが』と言いました。」

「もしかして、絵もパワーストーンと同じように強い気を放つものがあるのですか」と町会長。

「おっしゃる通りです。どの絵からも、心地よい気が出ていました。」

「それでは、行員に電話番号を教えたのですね」と町会長。

「おっしゃる通りです。その日の午後、八王子に住む中神さんという画家から携帯に電話がかかって来ました。」

「それで、どういう話になったのですか」と町会長。

「『八十二銀行で絵を拝見しました。1枚どのくらいするのでしょうか。』と単刀直入に聞きました。」

「いくらと言ったのですか」と町会長。

「値段は言わないで、『どの絵が気に入ったのでしょうか』と言うのですよ。」

「なるほど。絵によって値段が違うということですか」と町会長。

「そういう意味だったのかも知れませんが、とりあえず、『不思議なことに、どの絵を見ても、いい絵だと思うのですが、特に気に入ったものが、3枚ほどあります』と返事をしました。」

「そうしたら、いくらだと言ったのですか」と町会長。

「『4枚買って頂ければ、8万円でいいですが』という返事が返ってきました。」

「それで、どうしたのですか」と町会長。

「『それで、けっこうです』と答えると、『絵はあと1ヶ月ほど展示する予定なので、1ヶ月後に絵の展示が終わったとき、電話をします』という話になりました。」
 
2020/9/8

<筆者の一言>
自動車と家電製品は、どちらも耐久消費財だが、自動車はしっかりした中古市場がある。中古市場で人気があるのは、中古になっても問題なく使える壊れにくく作られた車だ。

米国の中古市場で人気がある日本の自動車メーカーは、それだけで、しっかり車を作っているという宣伝をしていることになる。日本の自動車メーカーが米国で売上を伸ばしたのは、壊れにくい車を作ったからだ。

技術的に優位であれば、壊れにくいものが作れる技術も優位だ。どの国の消費者も、長持ちする製品を求めているのは間違いない。自動車産業は長持ちする車を作って成功したのだ。<続く>

<ムクドリ93>
7月28日3時半ごろ外庭に行くと、防風林の南から鴉が数羽飛び立った。鴉は、『鷲にくちばしが無いので、鴉を食べることもできないし、目がないので鴉を追いかけることもできない』ことを理解しているようだ。しかし、イエスズメのように、のっぺらぼうの鷲を怖がらないのは、鴉が見る世界のできごとで理解できないことがたくさんあるのだろう。

のっぺらぼうの鷲の白いテープを剥がし、くちばしと目が見えるようにして、家に戻った。鴉がどうするか気になったので、5分後に庭に出てみると、防風林の北側にあるけやきの大木の周りを飛び回っていた。

鴉はしつこい。1羽でイエスズメと防風林の中で追いかけっこをしても、どうにもならないことに気がついたので、数羽でイエスズメを追い詰めようとしているようだ。

イエスズメは全く声を出さないが、防風林の中にいるのは間違いない。防風林の外に飛び出して逃げるより、防風林の中にいた方が安全なことをイエスズメは理解しているのだ。<続く>

2023/8/22